特定研究
特定研究課題とは当財団の「研究審議会」にて選定されたテーマについて研究者を公募する課題ですが、同一のメインテーマのもとで各研究者の情報交換を図り、グループとして研究を進めていることが特徴です。
これまでに実施した特定研究課題
1 | 各種環境条件下における非喫煙者のたばこ煙吸入量とその生体に及ぼす影響に関する研究 (1987~1991) |
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2 | 脳内のニコチンレセプター分布、血流、酸素消費等代謝活性状態に関する研究(1989~1992) |
3 | 肺の線維化過程における細胞増殖・癌化機構に関する研究(1991~1994) |
4 | 体液中の微量のニコチン及びコチニンの定量法開発に関する研究(1991~1994) |
5 | 喫煙及びニコチンの神経・免疫・内分泌軸への影響(1993~1997) |
6 | 喫煙あるいはニコチンの末梢作用の修飾因子とその分子機構に関する研究(1995~1999) |
7 | 受動喫煙の生体影響に関する研究(1997~2001) |
8 | ニコチン受容体の生体内分布・発生・分化とそのダイナミズム(1999~2003) |
9 | 喫煙者における臨床検査値の特徴に関する研究(2001~2005) |
10 | ニコチン依存の形成に関与する要因の研究(2003~2005) |
11 | 喫煙と肥満症-分子医学から臨床疫学まで-(2004~2008) |
12 | 喫煙の血管生物学(2005~2009) |
13 | 喫煙関連呼吸器疾患の分子マーカーと予防戦略(2007~2009) |
14 | ニコチンの神経伝達調節作用に関する研究(2006~2010) |
15 | 長期ニコチン受容体刺激により誘発される生体機能変化(2006~2010) |
16 | 日常生活環境下におけるETS個人曝露量の測定・評価に関する研究(2007~2011) |
17 | 子宮頸部発癌における喫煙の関与とそのしくみ(2008~2012) |
18 | 遺伝子多型と喫煙-肺がんを中心として-(2009~2011) |
19 | 細胞ストレス・炎症と喫煙-消化器系疾患を中心として-(2010~2014) |
20 | ニコチン受容体とニューロン生存・再生の制御(2011~2015) |
21 | 脳機能に及ぼす喫煙の影響-最近の解析手法を中心に-(2011~2015) |
22 | ヒト発がんと遺伝子多型、喫煙との関連(2012~2016) |
23 | 東日本大震災被災者の医学的実態調査(2012~2014) |
24 | 創薬標的としてのニコチン受容体(2013~2017) |
25 | 受動喫煙の社会的受容度に及ぼすETS個人曝露量と五感による曝露認知に関する総合的研究(2013~2017) |
26 | 喫煙と生活習慣病(特に肥満症)における報酬系の意義(2014~2018) |
27 | たばこ煙ガス相中の活性成分によるタンパク質修飾と臓器ストレス(2014~2018) |
28 | 炎症性腸疾患における腸内細菌叢のゲノムワイド解析と喫煙による変化(2015~2019) |
29 | 脳内ニコチン受容体とアルツハイマー病-革新的治療戦略の提案に向けて-(2016~2020) |
30 | 喫煙習慣による炎症惹起・活性化を起因とした動脈硬化症の発症機序の探索(2017~2021) |
31 | ニコチン受容体を標的とした炎症性神経・精神疾患の診断と治療戦略(2018~) |
32 | 喫煙と免疫代謝 -生活習慣病における意義の解明と制御–(2019~) |
33 | 早期肺癌の全ゲノム解析 –喫煙を主とした原因別のゲノム変化の同定-(2019~) |
34 | 脳腸相関における腸内細菌叢の役割解明と喫煙の作用(2020~) |
35 | 喫煙の高齢者生活習慣病(サルコペニア肥満・フレイル)に及ぼす影響(2020~) |
36 | 物質依存と行動嗜癖から形成・維持される喫煙行動のメカニズム:脳内ドパミン神経伝達の多様性(2021~) |
37 | 物質と影響と喫煙行動から見た加熱式たばこの解析(2022~) |
38 | 喫煙とニコチン受容体・知覚・高次認知機能(2023~) |
39 | 喫煙などの生活環境ストレスと次世代の健康への影響(2024~) |
2025年度 特定研究テーマ 研究助成について
テーマ | 認知症病態関連バイオマーカーの開発と喫煙をはじめとする生活習慣などの認知症リスクファクターの及ぼす影響 |
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背景と目的 | 昨年欧米と我国で、アルツハイマー病(AD)の疾患修飾薬が初めて臨床応用の承認を得たことは、認知症医療が歴史的な転換点にあることを示唆する。即ち、認知症への対症療法の時代から、バイオマーカー診断に基づく脳アミロイドを標的とした分子病態是正へのパラダイムシフトを迎えている。 World-Wide FINGERS研究では、ADや血管性認知症の12リスクファクターとして、教育不足と共に喫煙などの生活習慣(喫煙、肥満、高血圧、糖尿病、運動不足、過度のアルコール摂取、引きこもりなど)が指摘されてきた(Lancet, 2019)。一方、現在までに確立された診断法は、脳アミロイドのPET画像による検出と脳脊髄液中のアミロイド定量による。しかし、本年になり、ADや血管性認知症の発症の10年以上前から神経炎症関連の血中バイオマーカーが有意に上昇することが報告された(Nature Aging, 2024)。 本特定研究では、認知症を異常な脳タンパク質凝集症と捉え、その凝集を促進する要因や派生的に脳機能を増悪させる神経炎症などを反映する新規血中バイオマーカー測定法の開発と必要に応じて既知のバイオマーカーの超高感度化を推進して、認知症の早期診断と喫煙をはじめとした生活習慣関連認知症リスクファクターが血中バイオマーカーにいかに表出されるかの解明を目的とする。 |
主要研究項目 |
・アルツハイマー病態を反映する分子標的PETとそれに影響する因子 ・アルツハイマー病における神経細胞ミトコンドリア活性の血液バイオマーカー ・脳アミロイド蓄積を制御する分子による新規バイオマーカー開発 ・アルツハイマー病の既存バイオマーカー高感度化と脳アミロイドアンギオパチーのバイオマーカー開発
・既知及び新規のバイオマーカー分子に対するモノクロ抗体の調整・アルツハイマー病のリスクファクターの血中バイオマーカーへの影響とその意義の研究 ・アルツハイマー病の診断・治療における血中バイオマーカーの意義についての研究 |
対象 | 大学、研究所および病院等に所属する専任の研究者 |
助成額 | 1課題当たり 200万円/年 (助成3年目以降は150万円~350万円/年) |
募集課題数 | 5~7課題程度 |
助成期間 | 3~5年 |
応募期間 | 2024年10月1日~10月31日 |
募集要領 | |
申込書類 | |
申込方法 | 当財団のホームページ (https://www.srf.or.jp)より研究者登録を行ってください。 登録後、「研究者専用ページ(以下、マイページ)」にログイン頂き、助成申込書及び研究実施計画書をダウンロードし、作成してください。 作成した書類は、マイページより、期間内に応募(アップロード)してください。 |
問い合せ先 | 公益財団法人 喫煙科学研究財団事務局 〒107-0052 東京都港区赤坂2-5-7 TEL:03-5549-4536 FAX:03-3582-1553 E-mail:office@srf.or.jp |
その他 | 選考結果は、2024年11月下旬に応募者に通知いたします。 |
助成事業